元バンド麺はただの人。

元売れないビジュアル系バンドマンの実体験、各ジャンルレビュー、その他ライフハック記事等を飽きるまで。

第一回コラム風雑記「人生を諦めた男のブログ」

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しかしブログって言うのはどこまでも広大で面白い。

 

自分の生き様、主義主張を余計な文字数の制限なくぶちまけられる場所、それがブログ。

何かの参考になれば、と最近は他のブログなんてものもよく見るようにしている。

その最中に

「人生を諦めた」

みたいなブログがふと目に留まった。

諦めてないやん!ブログで一山当てようとしてるやん!雑念だらけやん!なんて思って開いたのだけれど、これまあ広告もクソもない飾りっ気のないブログで。

筆者の生い立ちから人生を諦めてしまった現在まで、筆者が何を考え、なにゆえに人生を諦めてしまったのか、そこには数十の記事として記されていたのだ。

その中で1番の核となるであろう

「卒業から就職へ」

と言うような記事を1番最初に読んでしまったのだけれど(あまり興味のない文章は逆さ読みしたいタイプ)これまた筆者がとにかく打たれ弱い

学校卒業後に就職した会社がとにかく気に入らない、配属先が気に入らない、上司が気に入らない、業務内容が気に入らない、収入が気に入らない。気に入らないの見本市みたいな男だと思った。

正直に、読んでて凄くイライラした。イライラの原因をなんとなく自分で察する。これは自己嫌悪だ。

推測でしかないがこの筆者は記事を書いている時、物凄く筆が進んだ筈なのだ。気分良く鼻唄なんか唄ってみたりして。

気に入らない事をぶちまける気持ちよさは誰よりも知っている。だって自分も人の揚げ足をとるような記事を書く時にばっかり筆が進むから、ほら今も。なんて似たもの同士。

そう思うと似た者同士の書いた記事を読む手が止まらなくなり、気づけばほとんどの記事を読破していた。

結局そのブログの筆者は自分の出生に文句をつけ、家族に文句をつけ、学校に文句をつけ、仕事に文句をつけ、ヤンキーに文句をつけ、自分を批判する人に文句をつけ、世で起こる様々なことごとに文句をつけ、働きもせず自室でインターネットを駆使しながら世を儚んで死んでいくであろう「人生を諦めた男」となってしまうのである。

もしかしたら僕もいつかそうなってしまうのだろうか、と一抹の不安。しかし読む手は止まらない。時系列はバラバラだがその男の現存する中で最後の記事に目を通す。

 

「ショートケーキ味の焼きそばを食べてみた!」

「ケーキを食べてるみたいで美味しいです!食べる手が止まりません!物足りないくらいです!」

 

なぜかホッとする。可愛いとこあるやんけ。これがギャップ萌えか、と心中で謎の納得をしながら時間はもう深夜で。

気づけば朝、目覚まし時計をセットした時間から既に30分以上が経過していた。遅刻寸前。当然物凄く焦るし脳みそがプチパニックを起こす。光の速さで支度を済ませ、会社に向かう道を真っ白のロードバイクで息も絶え絶えにひた走る。間に合わなかったらどうしよう、なんて思いながら。

 

僕が全てを諦めるにはまだまだ時間がかかりそうだなあ。